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きらきら さらさら 流れていく日々のこと
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親切、懇切、と同じように、大切という言葉の中には
切る、という文字が使われていて、
それぞれの語源もやはり、この切るという字の、
刃物をぴたりと当てている様子から発生したとのこと。

身にしみて強く感じるさま、
差し迫っているさま、
ひたむきで心をこめているさま、

などなど。

昔、日本にamorという言葉が入ってきた時は
「愛」とは訳さず「大切」と訳したとか。
日本ではまだ「愛」という言葉には「愛欲」というような、
よくない意味合いのほうが強かったからだそうです。

山下景子さんの本でこの事を知った時に
へ~~、と思うと同時に
少しして、

はっ!と、そういうことだったのかと、
符丁が一致した事がありました。

これは一握の砂の中より。

>かの時に言ひそびれたる
>大切の言葉は今も
>胸に残れど


なぜどうして、
大切な言葉、ではなくて
大切の言葉、なのか。

「大切」という言葉が、まだ当時も愛という意味合いのほうが
強かったのだとしたら。
それなら、なるほどそうなのかと。


でも、
そうじゃない方がよいのに、
知らなかったままのほうがよかったな、なんて思ってしまった。



あの時言えなかった愛してるという言葉は、
今もずっと胸に残っているけれど、

というよりも、


あの時言えなかった大切な言葉は
今もまだ胸に残っているけれど、

の方が、

その「大切な言葉」とは何なのかしら、と、
例え結局は君を好きだというような事だろうけれど、
奥行きと深さを感じるもの。

山下さんも最後におっしゃっているけれど、
このハハ、ツマ、シュフの私とて、
愛してる、と言われるより、
大切に思ってると言われる方が、きっと心の奥深くに
ぐっときて、響き、うれしいと思う。
でもそれはもう、こういう年齢だからかもしれない。

20代の頃なら、好きだ!って
ダイレクトな言葉のほうがうれしかったかしら。
しかし好きっ!てこんなに普遍的な言葉なのに、
生まれてこの方、一度も男の人からは言われた事がないじゃない!
今更気づいて、ちょっと残念。(笑)


☆☆☆


熱く語ってくれたそのことに当時の私はすごく感銘を受けて、
この小さな事がその人のバイタリティや好奇心のベクトルに
とっても大きな原動力になっているんだろうと思った。
そしてそういうところもすごく魅力的だなと思って、
友情に尊敬も重なって、
だからずっとずっと私の心にも残ってたのだけれど、

ある時久しぶりに会い、ふと、
そういえばあの時話してくれたこの事、ずっと覚えているんだよ、と
伝えたら


そんな事、言ったっけ?


☆☆☆

大切な言葉は大切な言葉。
だけど、
自分とは認識が違った大切な言葉。
ただの勘違いと言えばそれまでだったのだけれど、
合わせてさらっと流したその後に、
ものすごく悲しかったのは本当のこと。

でも、見て見ぬふりをしていただけで、
本当は彼女の時間ともに何かが少しづつずれていくような
変化に気づいていたのかも知れない。

十数年間、ずっとバッグに入れて持ってると思ってたものを
実は最初から忘れてきてた、そんな脱力感だった。


☆☆☆

この広大な勘違いは、
勘違いなのだから、ある意味自作自演。
だから自分で責任を持って、自分の心の内側だけで整理しようと思う。


しかし壊れるのはあっという間。
信頼も友情も。














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